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ガーデニングの天敵!斑点病を防いで美しい庭を保つ
斑点病とは? 庭を彩る美しい植物の葉に、茶色や黒色の斑点を見つけたことはありませんか?それはもしかしたら、「斑点病」かもしれません。斑点病は、目に見えないほどの小さなカビの仲間である菌類が、植物の葉に寄生することで発生する病気です。まるで植物にできる「しみ」のようなもので、放置すると斑点は次第に広がり、やがて葉全体を枯らしてしまうこともあります。 斑点病を引き起こす菌類は、空気中を漂っていて、雨風や水やりによって葉に付着します。特に、梅雨の時期など、湿度が高く、風通しが悪い環境では、菌類が繁殖しやすくなるため注意が必要です。また、窒素肥料が多い土壌も、菌類の増殖を促進する要因となります。 斑点病は、初期症状では葉に小さな斑点が現れる程度ですが、症状が進むにつれて斑点は拡大し、葉が黄色く変色したり、落葉したりすることがあります。そして、最終的には植物全体の生育が悪くなり、枯れてしまうこともあります。美しい庭を維持するためには、日頃から植物をよく観察し、斑点病の早期発見と適切な対策を心がけることが重要です。 -
家庭菜園の敵!半身萎凋病対策
- 半身萎凋病とは?半身萎凋病は、トマトやナスなどの野菜を栽培する上で特に注意が必要な病気の一つです。この病気は、バーティシリウム菌という、土の中に潜む病原菌によって引き起こされます。この菌は、植物の根から侵入し、水の通り道である導管を塞いでしまうという厄介な性質を持っています。そのため、感染した植物は、土壌から水を吸収することが難しくなり、徐々に衰弱していきます。初期症状としては、晴れた日の日中に葉がしおれ、夜は回復するという現象が見られます。これは、気温の上昇とともに植物内の水不足が深刻化するためです。やがて、症状が進むと、葉の一部が黄色や茶色に変色し始め、萎凋する部分が広がっていきます。最終的には、植物全体が枯れてしまうこともあります。半身萎凋病という名前は、植物の片側半分だけが萎れていくという特徴的な症状から名付けられました。これは、根から侵入した病原菌が、導管内を移動しながら増殖していくため、植物全体に均等に被害が及ぶわけではないためです。半身萎凋病は、一度発生すると治療が難しく、感染した植物は回復が望めないケースがほとんどです。そのため、日頃から予防対策を徹底し、感染拡大を防ぐことが重要となります。 -
植物を脅かすモザイク病:正体と対策を知ろう
- モザイク病とは?モザイク病は、その名の通り、植物の葉や花にモザイク模様のような斑点が出てしまう病気です。まるで芸術作品のように見えるかもしれませんが、植物にとっては深刻な病気です。-# モザイク病の原因モザイク病の主な原因はウイルスです。このウイルスは、アブラムシやアザミウマなどの害虫によって媒介されることが多く、植物の傷口から侵入します。また、感染した植物の種子や土壌から、健全な植物に感染することもあります。-# モザイク病の症状モザイク病の代表的な症状は、葉や花に現れるモザイク状の斑紋です。緑色の葉に、黄緑色や黄色の斑点が現れ、まるでモザイク画のように見えます。斑点の色や形は、ウイルスの種類や感染した植物によって異なります。モザイク病に感染すると、植物の生育が悪くなり、葉が縮れたり、奇形になったりすることがあります。また、花が咲かなくなったり、果実の品質が低下したりするなど、農作物に深刻な被害をもたらすこともあります。-# モザイク病の対策残念ながら、モザイク病に効果的な治療法はありません。そのため、モザイク病の発生を防ぐことが重要になります。まず、アブラムシやアザミウマなどの害虫を防除することが大切です。また、感染した植物を見つけたら、すぐに抜き取って処分することで、他の植物への感染を防ぎましょう。モザイク病は、種子や土壌から感染することもあるので、健全な種子や土壌を使用することも重要です。モザイク病は、早期発見と予防が重要です。日頃から植物をよく観察し、モザイク病の症状が出たら、適切な対策を講じましょう。 -
ナス栽培の脅威!半枯病対策
- 半枯病とは?半枯病は、ナスやトマト、ピーマンなど、ナス科の植物を育てる上で特に注意が必要な土壌病害です。 気温が高く乾燥した環境を好むフザリウム菌というカビが原因で発生します。このカビは、気温が28度を超えると活発になり、植物の根に侵入して生育を阻害します。半枯病に感染した植物は、はじめ葉の一部が萎れたように垂れ下がり、次第に葉全体が黄色く変色していきます。 最終的には、株全体が枯れてしまうこともあります。 病気の進行はゆっくりとした場合が多く、初期症状が現れてから枯死するまで数週間かかることもあります。半枯病を引き起こすフザリウム菌は、土壌中に長く生き続けるため、一度発生すると根絶が難しい病気です。 特に、ナス科の植物を繰り返し栽培した畑では、土壌中に菌が蓄積されている可能性が高く、注意が必要です。 -
植物をもち病から守る!
- もち病とは?もち病は、植物の葉に白い粉をまぶしたように見えることからその名がついた病気です。 この白い粉は、実はカビの一種で、うどん粉病菌や白渋病菌など、いくつかの種類が存在します。これらのカビは、空気中を漂いながら広がり、植物の葉に付着して繁殖します。もち病に感染した植物は、光合成を阻害され、生育が悪くなります。 葉の表面が白い粉で覆われることで、植物は十分な光を受け取ることができなくなるためです。 その結果、葉は徐々に黄色く変色し、最終的には枯れてしまうこともあります。 また、もち病にかかった植物は、健康な植物に比べて、花付きが悪くなったり、実のつきが悪くなったりするなど、生育に様々な悪影響が出ます。さらに厄介なことに、もち病は、風や雨、さらには水やりなどによって、周囲の植物に伝染しやすい病気です。 特に、風通しが悪く、湿度が高い環境では、もち病菌が繁殖しやすいため、注意が必要です。 もし、庭で1本でももち病にかかった植物を見つけたら、すぐに他の植物から隔離し、適切な処置をすることが大切です。 放置すると、庭全体にもち病が広がり、大きな被害を受けてしまう可能性があります。 -
ポストハーベスト:収穫後の農作物を守る
- ポストハーベストとは 「ポストハーベスト」という言葉をご存知でしょうか?「収穫された後の」という意味を持つ言葉で、農業の世界において重要な意味を持ちます。私たちが毎日口にする野菜や果物、穀物は、農家の方々が丹精込めて育て、収穫されたものです。しかし、収穫はゴールではありません。 畑から切り離された農作物は、生命活動を終えたわけではありません。呼吸を続け、時間とともに水分や栄養分を失い、鮮度や味が落ちていきます。また、細菌やカビなどが繁殖しやすくなり、腐敗が進んでしまうこともあります。 せっかく収穫した農作物を、少しでも長く、そして新鮮な状態で消費者に届けるためには、収穫後の適切な管理が欠かせません。この「収穫後の農産物の管理」を指す言葉が「ポストハーベスト」です。 ポストハーベスト技術には、農作物の貯蔵方法の改善、温度や湿度管理、包装技術の向上など、様々なものが存在します。例えば、私たちが普段目にする、野菜や果物を包むフィルムやネットも、ポストハーベスト技術の一つです。 ポストハーベスト技術は、農作物の品質保持だけでなく、食品ロスの削減にも大きく貢献しています。新鮮でおいしい農作物を、私たちが毎日食べられるのは、ポストハーベスト技術のおかげと言えるでしょう。 -
恐るべし!つる枯病からウリ類を守る方法
家庭菜園で人気があり、初心者でも育てやすいキュウリやカボチャなどのウリ類。しかし、順調に育っていたはずが、ある日突然蔓が萎れて枯れてしまう恐ろしい病気が存在します。「つる枯病」です。別名「キャンカー」とも呼ばれるこの病気は、放置すると、あっという間に畑全体に広がり、壊滅的な被害をもたらす可能性もあるのです。 つる枯病は、カビの一種である糸状菌によって引き起こされます。糸状菌は土壌中に潜み、高温多湿という条件が揃うと活発化します。そのため、梅雨明け頃から発生が増加し、特に風の強い日や雨の後に感染が広がりやすい傾向があります。 つる枯病の恐ろしい点は、その感染力の強さだけではありません。発病初期は、葉の一部が黄色く変色する程度で、一見すると軽い症状に見えます。しかし、病気が進行すると、蔓全体に茶褐色の病斑が広がり、最終的には蔓が腐敗して枯れてしまいます。また、果実にも感染し、腐敗を引き起こすこともあります。 せっかく育てたウリ類を、つる枯病から守るためには、日頃から観察を欠かさず、早期発見・早期対策を心がけることが重要です。 -
家庭菜園で注意すべき「つる割病」とは?
- つる割病の概要つる割病は、土の中に住んでいるフザリウム菌というカビが原因で起こる植物の病気です。この病気は、キュウリ、スイカ、メロンなど、ウリ科の植物によく見られます。一度発生すると、畑全体に広がりやすく、植物を枯らせてしまうこともあるため、注意が必要です。つる割病の特徴は、茎の部分が茶色く変色し、そこから腐敗が進んでしまうことです。この病気にかかると、植物は水を吸い上げることが難しくなり、しおれてしまいます。また、病気が進行すると、茎が割れてしまうこともあります。これが「つる割病」の名前の由来です。つる割病は、気温が高く、湿度が高い時期に発生しやすくなります。梅雨時期や夏の高温多湿な環境は、フザリウム菌にとって最適な環境です。そのため、この時期は特に注意が必要です。つる割病の予防には、土壌の排水性を良くすることが大切です。フザリウム菌は、水はけの悪い土壌で繁殖しやすいため、畝を高くしたり、排水溝を設けることで、土壌を乾燥した状態に保つことが重要です。また、連作を避けたり、抵抗性品種を栽培することも有効な予防策です。 -
白菜の天敵!白斑病対策と予防法
- 白斑病とは? 白菜を育てていると、葉に白い斑点が出てくることがあります。これは白斑病の可能性が高く、放置すると葉全体に広がり、最終的には白菜を枯らしてしまうこともある恐ろしい病気です。 この病気はカビの一種であるセルコスぽれら・ブラシカエという微生物によって引き起こされます。 この病気の特徴は、初期症状として淡い緑色の斑点が葉に現れることです。そして、時間の経過とともに斑点は白色に変色し、徐々に大きくなっていくのが特徴です。さらに病状が進むと、斑点の中心が破れて穴が開くこともあり、こうなると白菜の生育は著しく阻害されてしまいます。 白斑病は放置すると周囲の白菜にも感染し、被害が拡大してしまうため、早期発見と対策が重要になります。 また、この病気は湿気を好むため、風通しを良くし、水はけの良い環境を作ることも予防に繋がります。 -
ガーデニングの大敵!白絹病を防いで植物を守ろう
- 白絹病とは白絹病は、多くの植物に発生する厄介な病気です。 地面に近い茎の根元付近に、白い糸状のものが綿のように広がるのが特徴で、この見た目が名前の由来となっています。 この白い糸状のものは、実は「白絹病菌」と呼ばれるカビの菌糸が集まったものです。白絹病菌は土の中に潜んでおり、気温が25度以上、湿度が高い環境を好みます。そのため、梅雨の時期から夏にかけて発生しやすく、特に、高温多湿になりやすいビニールハウスでは注意が必要です。この病気にかかると、植物は根から水分や養分を吸収することができなくなり、次第に生育が悪くなります。 放置すると、やがて枯れてしまうこともあります。 また、感染した植物から、菌糸や菌核と呼ばれる塊が土壌に残り、そこから周囲の植物へと感染が広がることがあるため、早期発見と対策が重要です。 -
ガーデニングの大敵!ボトリチスを予防しよう
- ボトリチスとは? ボトリチス、別名灰色かび病は、その名の通り灰色のかびが植物に生える病気で、非常に多くの種類の植物がかかる病気です。 この病気の原因となるカビはボトリチス菌といい、普段は土の中に潜んでいます。しかし、風や雨、水やりの際の水はねなどによって、土の中から植物に移動することがあります。 ボトリチス菌は、植物に傷がついていたり、弱っている部分があると、そこから植物の内部に入り込みます。そして、菌は植物の中で増殖し、周りの組織を侵していくことで病気を進行させていきます。 その結果、植物は次第に元気をなくし、花や果実が腐ったり、葉が枯れたりといった症状が現れます。 ボトリチス病は、特に湿度が高く、気温が低い環境で発生しやすいため、梅雨の時期や秋から冬にかけて注意が必要です。また、風通しが悪い場所や、水はけの悪い土壌で育てている植物も、ボトリチス病にかかりやすい傾向があります。 -
植物を守る浸透移行性とは?
- 浸透移行性ってなに?植物を病気や害虫から守るために使う農薬には、「浸透移行性」という、まるで魔法のような力を持ったものがあります。なんだか難しそうな言葉に聞こえるかもしれませんが、イメージとしては、植物の中に薬の成分がじわじわと広がっていく様子を想像してみてください。例えば、葉っぱだけに農薬を散布したとします。すると、浸透移行性を持つ農薬の場合、その薬の成分は葉っぱの中にとどまらず、植物全体に広がっていきます。 根っこまで届いたり、茎の中を移動したり、まるで植物の中を旅するように薬効が広がっていくのです。この浸透移行性があるおかげで、農薬の効果は飛躍的に高まります。 葉の裏側や、薬剤が届きにくい茎の中などにも効果が期待できるため、病気や害虫から植物をしっかりと守ることができるのです。また、散布する回数を減らせるという点も大きなメリットと言えるでしょう。ただし、農薬を使用する際には、その特性をよく理解し、適切な方法で使用することが大切です。ラベルをよく読み、用法・用量を守って使用しましょう。 -
すす病:その原因と対策
- すす病とは すす病とは、植物の葉や茎がまるで煤をかぶったかのように黒く変色してしまう病気です。この黒い部分は、すすではなく、実際にはカビが繁殖してできた菌の集合体です。そのため、触ると手に黒いものが付着することがあります。このカビ自体は植物に直接寄生するわけではありません。すす病の原因となるカビは、アブラムシやカイガラムシなどの排泄物に含まれる糖分を栄養源として繁殖します。 すす病は、見た目が悪くなるだけでなく、植物の生育にも悪影響を及ぼします。葉の表面がカビで覆われてしまうと、植物は光合成を十分に行うことができなくなり、生育が阻害されてしまいます。また、すす病が重症化すると、葉が変形したり、落葉したりすることもあります。すす病自体は植物に直接寄生するわけではありませんが、放置すると植物を弱らせてしまうため、注意が必要です。 すす病を予防するには、まず、アブラムシやカイガラムシなどの害虫を駆除することが大切です。害虫を駆除することで、すす病の原因となるカビの栄養源を断つことができます。また、風通しが悪く、湿度が高い環境ではすす病が発生しやすいため、定期的に剪定を行い、風通しを良くすることも効果的です。すす病が発生してしまった場合は、早めに病葉を取り除き、薬剤を散布するなどの対策を講じましょう。 -
ニンジンのしみ腐病:原因と対策
- しみ腐病とは?しみ腐病は、畑でニンジンを育てていると遭遇する可能性のある、土の中に潜む病気の原因となるものです。この病気がニンジンを襲うと、表面に茶色がかった黒い斑点が現れ、見た目を悪くするだけでなく、売る際に価値を大きく下げてしまいます。この病気は初期の段階では、小さな斑点として現れるため、見逃してしまうことがあります。しかし、そのまま放置してしまうと、斑点は次第に大きくなり、最終的には深い溝のように深く傷ついてしまうこともあります。せっかく収穫したニンジンも、しみ腐病が発生してしまうと、その喜びは半減してしまうでしょう。しみ腐病は、ニンジンを育てる人にとって悩みの種となっています。なぜなら、土の中に潜み、ニンジンの根に直接影響を与えるため、完全に防除するのが難しいからです。また、この病気は、気温や湿度の影響を受けやすく、特に雨が降った後や水はけの悪い畑で発生しやすいため、注意が必要です。 -
植物を蝕む赤茶色の脅威: さび病対策
- さび病とは さび病は、その名の通り、植物の葉や茎、果実などにまるで錆びついたような赤褐色の斑点や粉状のものが現れる病気です。 この赤褐色の正体は、さび病菌と呼ばれる糸状菌の胞子の集まりです。 胞子は非常に軽く、風に乗って遠くまで飛散したり、雨水に流されて広がったりします。 また、虫が媒介となって運ばれることもあります。 植物に付着した胞子は、湿気を帯びた条件下で発芽し、植物の組織内に侵入します。 感染すると、光合成を行う葉緑体が破壊されるため、植物は生育に必要な栄養分を十分に作ることができなくなります。 その結果、生育不良を起こしたり、症状が重度になると枯れてしまうこともあります。 さび病は、野菜、果樹、花きなど、非常に多くの種類の植物で発生する病気です。 発生しやすい時期は春や秋などの比較的涼しい季節ですが、種類によっては夏場でも発生することがあります。 さび病の発生を防ぐためには、風通しを良くして湿度を下げたり、日当たりを確保するなど、栽培環境を整えることが重要です。 また、発病した植物を見つけたら、周囲への感染を防ぐために、早めに処分することが大切です。 -
乳剤:農薬の知られざる姿
- 農薬の種類-# 農薬の種類家庭菜園で野菜を育てたり、色とりどりの花を咲かせたりする喜びは、多くの人にとって格別なものです。しかし、植物を育てる上で、避けて通れないのが害虫や病気の発生です。丹精込めて育てた植物が、害虫によって食べられてしまったり、病気によって枯れてしまったりするのを防ぐためには、農薬の力を借りることが必要不可欠となります。農薬には、私たちがよく目にする顆粒状や粉末状のものだけでなく、様々な種類があります。その中でも、少し特殊な形態をしているのが「乳剤」と呼ばれる農薬です。乳剤は、水に溶けにくい成分を水に混ぜて使うことができるように、有効成分を油や溶剤に溶かし、さらに乳化剤を加えて水と混ざりやすくしたものです。牛乳のように白く濁っていることが多いため、この名前が付けられました。乳剤は、水で薄めて散布するのが一般的です。有効成分が細かく分散しているため、植物全体に均一に散布することができ、効果的に害虫や病気を防除することができます。また、薬剤が植物に付着しやすいという特徴もあり、効果が長持ちしやすいという利点もあります。しかし、乳剤は、その特性上、油や溶剤が含まれているため、取り扱いには注意が必要です。誤って目に入ったり、皮膚に付着したりすると、炎症を起こす可能性があります。また、水に薄める際には、決められた濃度を守らないと、植物に薬害が生じる可能性もあります。農薬は、正しく使用すれば、植物を害虫や病気から守り、私たちの食卓を豊かにしてくれる、なくてはならないものです。しかし、その一方で、誤った使い方をすると、人体や環境に悪影響を及ぼす可能性もあります。農薬を使用する際には、必ずラベルをよく読み、使用方法や注意事項を正しく理解した上で、安全に使用することが大切です。 -
トマト栽培の大敵!かいよう病対策
- かいよう病とは? かいよう病は、トマト栽培において深刻な被害をもたらす細菌病です。この病気の原因となる細菌は、土壌中で何年も生き続けることができ、トマトの根に侵入して繁殖します。細菌に感染したトマトは、水や養分の吸収が阻害され、生育に大きな影響が出ます。 かいよう病の初期症状としては、葉がしおれたり、黄色く変色したりすることが挙げられます。症状が進むと、茎や葉に茶褐色の病斑が現れ、最終的には枯れてしまうこともあります。また、果実にも影響が出ることもあり、変形したり、腐敗したりすることがあります。 かいよう病は、感染した土壌や種子、苗などから伝染します。そのため、予防対策として、健全な土壌や種子、苗を使用することが重要です。また、連作を避ける、排水性を良くする、適切な肥料管理を行うなど、土壌環境を整えることも効果的です。 もし、トマトにかいよう病が発生してしまった場合は、感染した株を速やかに抜き取り、焼却処分することが大切です。また、周辺の土壌も消毒し、拡散を防ぎましょう。 かいよう病は、適切な対策を講じることで予防やまん延防止が可能な病気です。トマトを健康に育てるために、日頃から病気の知識を深め、予防に努めましょう。 -
家庭菜園の天敵!ベと病対策
- ベと病とは?ベと病は、キュウリやトマトなどのウリ科の野菜、そしてキャベツや大根といったアブラナ科の野菜によく見られる病気です。 また、玉ねぎも被害を受けやすいので注意が必要です。 この病気は、気温が20℃前後で湿度が高い環境を好み、梅雨時期や秋雨の時期に発生しやすくなります。 雨が降った後や水やり後、葉が濡れた状態が長く続くと、病気が発生しやすくなるため注意が必要です。 風通しが悪い場所でも発生しやすいので、日頃から植物の周りや畑全体の風通しを良くしておくことが大切です。ベと病は、糸状菌(カビの一種)が原因で発生します。 この糸状菌は、土壌中や植物の残渣の中で越冬し、気温や湿度などの条件が整うと、風や雨水などによって運ばれ、植物に感染します。 感染した葉の表面には、白い粉をまぶしたような斑点が発生します。 病気が進むと、斑点は次第に茶褐色に変色し、葉全体が枯れてしまうこともあります。ベと病は、放置すると収穫量が減ったり、植物全体が枯れてしまうこともあるため、適切な対策が必要です。 -
うどんこ病対策:白い粉から植物を守る
- うどんこ病とはうどんこ病は、その名の通り、まるで植物に小麦粉をまぶしたように、葉や茎、果実などの表面に白い粉状のものが現れる病気です。この白い粉は、実はカビの一種であるうどんこ病菌の菌糸や胞子の集まりです。うどんこ病菌は、空気中を漂いながら植物に付着し、そこから栄養を吸収して増殖していきます。うどんこ病は、春や秋など、比較的涼しくて乾燥した時期に発生しやすく、多くの植物で見られます。特に、バラやキュウリ、ブドウ、イチゴなどはうどんこ病にかかりやすい植物として知られています。うどんこ病になると、植物は光合成を十分に行えなくなり、生育が阻害されます。初期症状では白い粉状のものが葉の一部に見られるだけですが、放置すると次第に葉全体に広がり、やがて黄色く変色して枯れてしまうこともあります。また、花や実のつきが悪くなったり、変形したりすることもあります。うどんこ病は放置すると被害が拡大するため、早期発見と適切な対策が重要となります。うどんこ病を見つけたら、風通しを良くし、病気になった葉は早めに摘み取って処分しましょう。また、重症化を防ぐためには、薬剤散布などの対策も有効です。 -
植物を蝕む静かな脅威:菌核病
- 菌核病とは? 菌核病は、家庭菜園でもよく見られるありふれた病気ですが、多くの野菜や草花に深刻な被害をもたらすため、注意が必要です。この病気の原因となる菌は、土壌中で冬越しし、気温と湿度が上昇する時期になると活発になります。 特に、梅雨時期から秋口にかけて発生しやすい病気と言えるでしょう。 菌核病は、主に植物の茎の地際や葉柄など、湿度の高い部分を好みます。感染初期は、水に濡れたような病斑が現れ、その後、白色の綿のようなカビが表面を覆うようになります。 さらに病気が進行すると、カビの色は灰色から褐色に変わり、硬い塊を形成します。これが菌核と呼ばれるもので、この菌核が土壌中に残ることで、翌年以降も病気の発生源となるのです。 菌核病に感染した植物は、茎や葉柄が腐敗し、水分の供給が阻害されるため、しおれたり、枯れたりするなどの症状が現れます。 放置すると、植物全体が衰弱し、最悪の場合、枯死に至ることもあります。そのため、早期発見と適切な対策が重要となります。 -
稲作の大敵! いもち病の予防と対策
- いもち病とは?いもち病は、「イネいもち病菌」というカビの一種によって引き起こされる、稲にとって最も恐ろしい病気の一つです。この病気にかかると、稲の葉や茎、穂などに様々な症状が現れます。 初期症状としては、葉に小さな褐色の斑点が見られるようになり、病気が進行すると、この斑点は次第に拡大し、周囲が黄色く縁取られた紡錘形に変化していきます。さらに症状が進むと、これらの斑点は合わさり、葉全体が枯れてしまうこともあります。いもち病は、高温多湿な環境を好み、特に梅雨時期や台風シーズンなど、雨が多く気温が高い時期に発生しやすくなります。また、風によって胞子が遠くまで運ばれるため、短期間で広範囲に蔓延する可能性も孕んでいます。歴史を振り返ると、いもち病は幾度となく凶作を引き起こし、人々の生活に大きな影響を与えてきました。かつては、いもち病の発生を抑える効果的な対策方法がなかったため、農家の人々は、祈りを捧げたり、お祭りを行ったりして、この病気の終息を願うしかありませんでした。現代では、農薬の開発や品種改良など、いもち病対策が進歩しており、かつてほどの被害は発生しなくなりました。しかしながら、いもち病は依然として稲作における大きな脅威の一つであることに変わりはなく、日頃から予防に努め、早期発見・早期対策を徹底することが重要です。 -
人と環境に優しい特定防除資材
- 特定防除資材とは 特定防除資材とは、農作物を病気や害虫から守るために使用される薬剤のうち、農林水産大臣と環境大臣によって指定された特別な農薬のことを指します。 従来から使用されてきた化学合成農薬は、その効果が高い反面、環境や人体への影響が懸念される場合もありました。 一方、特定防除資材は、その原料となる物質から安全性が確認されているものが多く、環境への負担を軽減しながら、農作物を病気や害虫から守ることができるという特徴があります。 具体的には、植物から抽出された天然成分を利用したものや、微生物の働きを利用したもの、昆虫が持つフェロモンを利用したものなど、自然界に存在するものを活用しているため、環境への負荷が低い点が評価されています。 このため、特定防除資材は、環境への配慮と農作物の安定生産の両立を目指す、持続可能な農業を実現するための重要な手段として注目されています。 なお、特定防除資材は、「特定農薬」と呼ばれることもあります。