植物を蝕む赤茶色の脅威: さび病対策
- さび病とは
さび病は、その名の通り、植物の葉や茎、果実などにまるで錆びついたような赤褐色の斑点や粉状のものが現れる病気です。
この赤褐色の正体は、さび病菌と呼ばれる糸状菌の胞子の集まりです。
胞子は非常に軽く、風に乗って遠くまで飛散したり、雨水に流されて広がったりします。
また、虫が媒介となって運ばれることもあります。
植物に付着した胞子は、湿気を帯びた条件下で発芽し、植物の組織内に侵入します。
感染すると、光合成を行う葉緑体が破壊されるため、植物は生育に必要な栄養分を十分に作ることができなくなります。
その結果、生育不良を起こしたり、症状が重度になると枯れてしまうこともあります。
さび病は、野菜、果樹、花きなど、非常に多くの種類の植物で発生する病気です。
発生しやすい時期は春や秋などの比較的涼しい季節ですが、種類によっては夏場でも発生することがあります。
さび病の発生を防ぐためには、風通しを良くして湿度を下げたり、日当たりを確保するなど、栽培環境を整えることが重要です。
また、発病した植物を見つけたら、周囲への感染を防ぐために、早めに処分することが大切です。