日本の夏を涼しく、よしずの魅力
- よしずとはよしずは、古くから日本で夏の暑さを凌ぐ知恵として使われてきた、日よけや目隠しの役割を果たす建具です。 材料には、水辺に生息する葦(あし)という植物の茎が使用されます。 葦の茎は、軽く丈夫であることから、よしずの材料に最適です。よしず作りは、まず刈り取った葦を天日干しでよく乾燥させることから始まります。乾燥した葦を、職人が丁寧に一本一本、糸で編み込んでいき、大きな一枚の簾状に仕上げていきます。 こうして作られたよしずは、自然素材ならではの温かみのある風合いが魅力です。よしずは、夏の強い日差しを和らげ、涼しい空間を作り出す効果があります。 軒先に立てかけたり、窓の外側に設置することで、直射日光を遮り、室内温度の上昇を抑えることができます。 また、風を通しやすい構造であるため、風鈴のように、夏のそよ風を心地よく室内に取り込んでくれます。さらに、よしずは目隠しとしても効果を発揮します。 外からの視線を遮りながら、風や光を適度に通すため、プライバシーを守りつつ、開放的な空間を作ることができます。 近年では、その素朴な美しさが改めて見直され、和風建築だけでなく、現代的な住宅や店舗のデザインにも取り入れられるケースが増えています。