トマト栽培の悩み「尻腐れ症」を解決!
- 尻腐れ症とは?尻腐れ症は、トマトの実の先端に発生する生理障害です。収穫直前まで元気そうに育っていたトマトが、気が付くと実の先端部分が黒く変色し、腐敗が始まっていることがあります。これが尻腐れ症です。尻腐れ症は、初期症状では、実の先端に小さな水っぽい斑点が現れます。これはまだほんの小さな点で、収穫したトマトをよく見ないと気づかないこともあります。しかし、この小さな斑点を放っておくと、徐々に拡大し、色は茶色から黒色へと変化していきます。それと同時に、斑点の部分はくぼんでいき、次第に硬くなっていきます。最終的には、腐敗が果実全体に広がり、食用として販売できなくなってしまうこともあります。尻腐れ症は、病気ではなく、カルシウム不足によって引き起こされます。カルシウムは、植物の細胞壁を強くする役割を担っています。トマトの実が大きく成長する時期に、土壌中の水分が不足したり、吸収がうまくいかないと、カルシウムが実の先端まで十分に行き届かなくなり、尻腐れ症が発生しやすくなります。尻腐れ症は、一度発生してしまうと、その実を治すことはできません。しかし、適切な対策を講じることで、発生を防ぐことは可能です。