キク– tag –
-
小花が集まって大輪の花に!
庭いじりをしていると、色とりどりの花に目を奪われますよね。 大きな花を咲かせる植物もあれば、小さな花をたくさんつける植物もあります。 実は、一見大きな花に見えても、小さな花の集まりでできていることがあるんです。 例えば、ヒマワリの花を思い浮かべてみてください。 あの大きな花姿。 堂々とした姿が魅力ですが、中心の黒い部分は、実は小さな花の集まりなんです。 そして、私たちの目を引く、あの鮮やかな周辺の黄色い部分は、舌状花と呼ばれる花びらです。 このように、小さな花が集まって、大きな花の形を作っているものを頭状花序と呼びます。 ヒマワリ以外にも、ガーベラやダリアなども、この頭状花序を持つ花なんです。 一見大きな花に見えても、よく観察してみると、小さな花の集まりでできていることに気づかされます。 これは植物の巧みな戦略の一つと言えるでしょう。 小さな花が集まることで、虫たちを惹きつけ、効率よく受粉ができるようになっているのです。 庭仕事をする際は、ぜひ花をじっくり観察してみてください。 そして、小さな花が集まって大きな花を形作っている、植物の神秘を感じてみてくださいね。 -
サッカー:植物の増やし方
- サッカーとは庭いじりをしていると、植物の根元から、親とは異なる新しい芽が出ていることがあります。 この芽を『サッカー』と呼びます。 サッカーは、まるで親の植物から栄養を吸い取るようにして成長していくため、『吸枝(きゅうし)』と呼ばれることもあります。サッカーは、親の植物と全く同じ遺伝子を持っているため、親と同じ花を咲かせ、同じ実をつけます。 そのため、挿し木と同じように、親の性質を受け継いだ植物を増やす方法の一つとして、このサッカーを利用することも可能です。しかし、サッカーは必ずしも歓迎される存在ではありません。 庭木などでは、サッカーが大量に発生すると、庭の景観を乱したり、親の木の生育を阻害したりすることがあります。 また、サッカーは、ウイルス病などの病気を媒介する可能性もあるため注意が必要です。 そのため、庭木の手入れでは、サッカーをこまめに取り除くことが大切です。 サッカーは、地面から顔を出したばかりの柔らかい状態であれば、手で簡単に引き抜くことができます。 もし、大きく成長してしまっている場合は、根元から剪定ばさみで切り取ると良いでしょう。 -
一年中油断大敵!ガン無視できない害虫、グンバイムシ
- 小さくても侮れない!体長わずか3mmほどの小さな虫、グンバイムシ。その姿はまるで、植物の葉に溶け込むような、薄い褐色や緑色をしています。一見すると、その存在に気が付かないかもしれません。しかし、油断は禁物です!グンバイムシは、その小さな体で植物から栄養を奪い、生育を著しく阻害する厄介な害虫なのです。グンバイムシは、植物の葉の裏側に寄生し、針状の口を突き刺して汁を吸います。その結果、葉は栄養を奪われ、次第に元気を失っていきます。初期症状としては、葉に白い斑点が生じたり、葉が黄色く変色したりします。さらに被害が進むと、葉が縮れたり、落葉したりすることもあります。また、グンバイムシは、ウイルス病を媒介することもあり、植物に深刻な被害をもたらす可能性があります。グンバイムシは、気温が高く、乾燥した環境を好みます。そのため、特に梅雨明けから秋にかけての時期に被害が多くなる傾向があります。また、風通しが悪い場所や、窒素肥料が多いと発生しやすいと言われています。小さな体に似合わず、植物に大きな被害を与えるグンバイムシ。早期発見と適切な対策を心がけ、大切な植物を守りましょう。 -
やなぎ芽とは?菊栽培の重要ポイント
秋を彩る代表的な花である菊は、その美しい花を咲かせるために、花芽の形成という重要なプロセスを経ます。菊は日照時間の変化に敏感に反応する植物で、日が短くなることを感知して花芽を作る、いわゆる短日植物に分類されます。 夏の間、日照時間が長い間は、菊は葉を生い茂らせ栄養分を蓄えることに集中します。しかし、季節の移り変わりとともに日照時間が短くなってくると、菊はその変化を感知し、花芽の形成へと切り替わります。 一般的に、菊は一日のうち、12時間以上の暗期がないと花芽を作ることができません。そのため、秋になり夜が長くなると、自然と花芽が形成され始め、やがて美しい花を咲かせるのです。 もし、夜間でも照明が当たる場所にあったり、品種に適した日照時間が確保できないと、花芽の形成が阻害され、花が咲かなかったり、咲いても小さくなってしまうことがあります。 美しい菊の花を楽しむためには、品種に合った適切な日長条件を理解し、日照時間を上手にコントロールすることが重要です。 -
電気の力で開花を調整!:交互照明とは?
- 交互照明とは?交互照明とは、植物に光を当てる時間の長さを人工的に調整して生育をコントロールする技術で、電照栽培の一種です。従来の電照栽培では、夜間でも長時間光を当て続ける方法が主流でしたが、交互照明では二~三日ほど連続で光を当てた後、一日休ませるというサイクルを繰り返します。この技術は、特に菊の花を育てる際に効果を発揮します。菊は、夜間の時間が一定時間以上長くなると花芽をつける性質(短日性)を持っています。交互照明を用いることで、電気を使い続けるよりも少ないエネルギー消費量で、菊の花芽の形成を促し、開花を調整することが可能です。近年では、この省エネ効果に注目が集まっています。地球温暖化対策が急務となる中、従来の電照栽培に比べて消費電力を抑えられる交互照明は、環境負荷低減の観点からも有効な手段として期待されています。さらに、電気料金の負担軽減にも繋がるため、経済的で環境にも優しい栽培方法として、菊以外の様々な植物への応用も研究されています。
1