リーフィー現象:カリフラワーとブロッコリーの奇形
- リーフィー現象とは?カリフラワーやブロッコリーは、私たちが普段食べている部分は「花蕾(からい)」と呼ばれる、たくさんの蕾が集まったものです。通常、これらの花蕾はぎゅっと密集して、ふっくらとした丸みを帯びた形をしています。しかし、生育環境や品種によっては、この花蕾が本来の姿とは異なり、葉のように変化してしまうことがあります。これが「リーフィー現象」です。リーフィー現象が起こると、本来は固く締まっているはずの花蕾が、葉のように緩く開いた状態になってしまいます。そのため、カリフラワーやブロッコリー特有の、こんもりとした形にならず、まるで葉の塊のように見えてしまいます。この状態は「ボトニング」とも呼ばれ、収穫量の減少や品質低下に繋がるため、農家にとっては悩みの種となっています。リーフィー現象が発生する原因は、主に「温度ストレス」であると言われています。カリフラワーやブロッコリーは、比較的冷涼な気候を好む野菜です。そのため、生育中に急激な温度変化にさらされると、花蕾の形成がうまくいかず、葉のように変化してしまうと考えられています。特に、春先の暖かくなった時期に、急に寒さがぶり返したり、逆に秋口に季節外れの暑さが続いたりすると、リーフィー現象が起こりやすくなります。リーフィー現象の発生を防ぐためには、品種選びも重要です。リーフィー現象に強い品種を選ぶことで、リスクを軽減することができます。また、適切な栽培管理も重要です。温度変化を少なくするために、トンネル栽培などを活用したり、土壌の水分量を適切に保つことで、植物へのストレスを軽減することができます。