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癒やしの空間、パティオのある暮らし
- パティオとはパティオとは、スペインや地中海地域で古くから親しまれてきた、住居に隣接する中庭のことです。建物に囲まれているため、周囲の視線を気にすることなく、太陽の光や風を感じながらゆったりと過ごすことができる空間として人気があります。パティオは、日本の住宅事情にも多くの点で適しています。まず、周囲を建物で囲むことでプライバシーを確保できるため、隣家との距離が近い日本の住宅でも、安心して屋外空間を楽しむことができます。また、日差しや風を調整できるため、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。さらに、限られたスペースでも緑を楽しむことができる点も魅力です。パティオのデザインは多種多様で、石畳やレンガを敷き詰めたシンプルなものから、噴水や植物を配置した華やかなものまで、さまざまなスタイルがあります。テーブルや椅子を置いて食事を楽しんだり、ハンモックを設置してくつろいだりと、思い思いの使い方ができます。近年、日本でもパティオの持つ魅力が見直され、住宅に取り入れるケースが増えています。新築はもちろんのこと、既存の住宅でも、中庭やテラスなど、屋外空間を有効活用することでパティオのような空間を作ることができます。パティオは、都市生活においても自然を感じ、リラックスできる、魅力的な空間と言えるでしょう。 -
癒やしの空間を創出する、坪庭の魅力
- 坪庭とは坪庭とは、日本の伝統的な住宅に見られる、建物に囲まれた小さな庭のことを指します。家の内部に位置するため、外からはその存在がほとんど分かりません。まるで都会の喧騒を離れた隠れ家のように、静かでプライベートな空間が広がっています。坪庭の広さはわずか一坪ほど、つまり畳二枚分のスペースしかありません。しかし、その限られた空間の中で、日本人は自然との調和を大切にする独自の美意識を表現してきました。例えば、苔むした庭石や灯籠を配することで、静寂の中に侘び寂びの世界観を表現したり、モミジやツツジといった四季折々の表情を見せる植物を植栽することで、一年を通して変化を楽しめるように工夫されています。また、坪庭は単なる鑑賞用の空間ではなく、家の中に光や風を取り込む役割も担っていました。周囲を建物に囲まれた閉鎖的な空間において、坪庭の存在は貴重な光源となり、風通しも良くしてくれるため、明るく快適な住環境を作り出すことに繋がっていたのです。現代では、住宅事情の変化により、坪庭のある家は少なくなってきています。しかし、その美しさや機能性は今もなお高く評価されており、現代建築にも取り入れられるなど、その魅力が見直されています。
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