植物の病気予防:汁液伝染にご用心!
- 見えない脅威、汁液伝染とは?
植物の病気の中には、目に見えないほど小さな病原体によって引き起こされるものが数多く存在します。 これらの微小な病原体は、感染した植物の体液である「汁液」の中に潜み、私たちの目には見えないところで密かに広がっていきます。 このように、汁液を介して病気が伝染することを「汁液伝染」と呼びます。
例えば、病気にかかった植物の葉に触れたり、茎を切ったりしたとします。すると、私たちの指や、使用した剪定ばさみには、目には見えない病原体が付着する可能性があります。 その後、何も知らずに健康な植物に触れてしまうと、病原体は私たちの指や剪定ばさみを介して移動し、新たな感染を引き起こしてしまうのです。
汁液伝染を引き起こす代表的な病気としては、モザイク病や萎縮病などが挙げられます。これらの病気にかかった植物は、葉にモザイク状の斑点が出たり、生育が悪くなったりします。
汁液伝染を防ぐためには、病気にかかった植物にはむやみに触れない、剪定ばさみなどの道具は使用後必ず消毒する、といった対策が重要です。 また、病気にかかった植物を見つけたら、周囲への感染を防ぐため、速やかに処分することも大切です。