半身萎凋病– tag –
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植物を枯らす糸状菌、その脅威と対策
- 目に見えない脅威、糸状菌とは? ガーデニングを始めたばかりの初心者はもちろん、ベテランの方にとっても、植物を健康に育てることは容易ではありません。愛情をかけて育てているにも関わらず、ある日突然、植物の元気がなくなってしまうこともあるでしょう。害虫の被害は目に見えて分かりやすいですが、土の中に潜む、目に見えない脅威も存在します。それが、今回紹介する「糸状菌」です。 糸状菌は、「かび」の原因として知られる微生物の一種です。普段の生活で私たちが目にする「かび」は、糸状菌が胞子と呼ばれる繁殖器官を形成した状態を指します。この糸状菌、実は土壌中や空気中など、至る所に存在しています。そして、植物に寄生すると、根や茎、葉などに様々な病気を引き起こしてしまうのです。 糸状菌による被害は、初期段階では目視で確認することが難しく、気が付いた時には手遅れになっているケースも少なくありません。例えば、葉に黒い斑点が出てきたり、根が腐敗し始めたりしますが、これらの症状は他の病気や環境ストレスと似ているため、糸状菌によるものだと特定することが難しいのです。 しかし、糸状菌による被害を放置すると、植物の生育が著しく阻害され、最悪の場合枯れてしまうこともあります。そのため、糸状菌の生態や特徴を正しく理解し、早期発見、早期対策を講じることが重要です。 -
家庭菜園の敵!半身萎凋病対策
- 半身萎凋病とは?半身萎凋病は、トマトやナスなどの野菜を栽培する上で特に注意が必要な病気の一つです。この病気は、バーティシリウム菌という、土の中に潜む病原菌によって引き起こされます。この菌は、植物の根から侵入し、水の通り道である導管を塞いでしまうという厄介な性質を持っています。そのため、感染した植物は、土壌から水を吸収することが難しくなり、徐々に衰弱していきます。初期症状としては、晴れた日の日中に葉がしおれ、夜は回復するという現象が見られます。これは、気温の上昇とともに植物内の水不足が深刻化するためです。やがて、症状が進むと、葉の一部が黄色や茶色に変色し始め、萎凋する部分が広がっていきます。最終的には、植物全体が枯れてしまうこともあります。半身萎凋病という名前は、植物の片側半分だけが萎れていくという特徴的な症状から名付けられました。これは、根から侵入した病原菌が、導管内を移動しながら増殖していくため、植物全体に均等に被害が及ぶわけではないためです。半身萎凋病は、一度発生すると治療が難しく、感染した植物は回復が望めないケースがほとんどです。そのため、日頃から予防対策を徹底し、感染拡大を防ぐことが重要となります。
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