和風庭園– tag –
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庭の風情を豊かにする雑木の魅力
- 雑木とは? 雑木とは、ひとつの特定の種類の木を指す言葉ではなく、様々な種類の樹木をひとまとめに呼ぶ際に使われる言葉です。一般的には、木材としての価値が低いとされ、建築資材などに使われることはあまりありません。 雑木に分類される樹木の多くは、秋になると美しく紅葉し、冬には葉を落とす落葉樹です。代表的な雑木としては、どんぐりの木として知られるコナラやクヌギ、公園などでもよく見かけるケヤキやサクラなどが挙げられます。これらの木々は、まっすぐに成長する針葉樹とは異なり、曲がったり枝分かれしたりしながら成長していくため、木材として利用しにくいとされてきました。 しかし近年、雑木は自然の豊かな風景を作り出す重要な要素として、改めて注目されています。 特に、都市部では緑化や景観づくりのために、公園や街路樹に雑木が積極的に植栽されるようになっています。また、雑木の落ち葉は腐葉土として利用され、ガーデニングや農業において土壌を豊かにする役割も担っています。 このように、雑木は私たちの生活に様々な形で貢献しているのです。 -
庭の風格を高める名脇役:根締め
- 根締めとは庭の景観を左右する要素は様々ですが、その中でも特に重要な役割を担うのが「根締め」と呼ばれる植物たちです。根締めとは、庭石や灯籠、庭木の根元などに植え込む小さな植物のことを指します。まるで名脇役のように、主役を引き立て、空間全体を引き締める効果を持つことから、この名前が付けられました。根締めがもたらす効果は、主に以下の3つに分類できます。* -景観の向上- 庭石や庭木だけでは、どうしても無機質で寂しい印象を与えてしまいがちです。そこに根締めを植えることで、緑の彩りが加わり、温かみのある空間になるだけでなく、石や木の力強さがより一層引き立ちます。* -雑草抑制- 根締めを植えることで、地面が覆われ、雑草が生えにくくなります。これは、根締めが地面を覆うことで、雑草が成長するために必要な日光を遮断するためです。* -土壌保全- 根締めが地面を覆うことで、雨風による土壌の流出や乾燥を防ぎます。また、根が土壌をしっかりと掴むため、土壌が固くなるのも防いでくれます。根締めに適した植物の特徴としては、以下の点が挙げられます。* -多年草- 一度植えると、数年は植え替えずに生育してくれるため、管理の手間が省けます。* -常緑性- 一年中緑の葉を楽しむことができ、庭に寂しさが生まれません。* -耐陰性- 庭石や庭木の根元など、日陰になりやすい場所でも問題なく生育できる性質が必要です。* -匍匐性- 横方向に広がるように成長することで、地面を効率的に覆うことができます。これらの条件を満たす植物は数多く存在しますが、代表的なものとしては、ギボウシやヤブラン、アジュガなどが挙げられます。庭の雰囲気や植える場所の環境に合わせて、最適な根締めを選んでみましょう。根締めは、一見地味な存在ですが、庭全体の完成度を大きく左右する重要な要素です。ぜひ根締めを取り入れて、魅力的な庭造りを目指してみて下さい。
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