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塩化加里:定番のカリ肥料、その特性と使い方
- 塩化加里とは塩化加里は、家庭菜園から大規模農園まで、幅広く利用されているカリ肥料の一種です。植物が健やかに育つために欠かせない三大栄養素として、窒素、リン酸、そしてカリが挙げられますが、塩化加里はこの中のカリを効率的に供給する役割を担っています。塩化加里最大の特徴は、約60%という高い割合でカリを含んでいる点にあります。これは、他のカリ肥料と比較しても非常に高い含有率と言えます。そのため、少量でも効率的に植物にカリを供給することができ、多くの園芸家や農家から支持を集めています。化学式で表すと、塩化加里はKClとなります。これは、カリウム(K)と塩素(Cl)が結びついて出来ていることを示しています。水に溶けやすく、土壌に施すと速やかに分解され、植物の根に吸収されやすい性質も持ち合わせています。 -
土壌を酸性にする肥料って?:生理的酸性肥料の基礎知識
- 生理的酸性肥料とは?土壌の酸性度を示すpHは、植物の生育に大きな影響を与えます。そして、土壌のpHを変える要因の一つに、肥料の存在があります。肥料の中には、一見土壌を酸性化するように思えなくても、植物に吸収された後に土壌を酸性にするものがあります。これを生理的酸性肥料と呼びます。生理的酸性肥料は、土壌中で分解される過程で、植物の根が養分を吸収する際に、水素イオン(H+)を放出します。この水素イオンが土壌中のアルミニウムイオンと反応し、土壌を酸性化させるのです。代表的な生理的酸性肥料としては、硫安(硫酸アンモニウム)、硫酸加里、塩化加里などが挙げられます。これらの肥料は、効果的に植物に栄養を与える一方で、土壌を酸性化する性質も持ち合わせています。特に、硫安は酸性化作用が強い肥料として知られています。そのため、継続的に硫安を使用する場合には、土壌のpHに注意し、定期的に石灰資材などを施用して中和する必要があります。一方、生理的酸性肥料は、酸性土壌を好む植物、例えばブルーベリーやツツジなどを育てる際には効果的です。これらの植物は、酸性土壌でなければ栄養を効率的に吸収できません。このように、生理的酸性肥料は使い方次第で、土壌改良や植物の生育に役立てることができます。土壌の状態や植物の種類を見極め、適切な肥料を選びましょう。
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