植物の不思議:就眠運動の秘密
夕暮れ時、庭やベランダに目を向けると、日中は元気に葉を広げていた植物たちが、まるで眠りにつくかのように葉を閉じたり、垂れ下げたりする様子が見られることがあります。 この不思議な現象は「就眠運動」と呼ばれ、植物の世界では決して珍しいことではありません。
就眠運動は、マメ科の植物によく見られます。例えば、クローバーやネムノキは、夜になると葉をぴったりと合わせ、まるで眠っているかのような姿になります。また、カタバミやオジギソウなども、就眠運動を行う植物として知られています。
では、なぜ植物たちは就眠運動を行うのでしょうか?その理由は、まだ完全には解明されていません。しかし、いくつかの説が考えられています。
有力な説の一つに、「葉から水分が蒸発するのを防ぐため」というものがあります。夜は気温が下がり、空気も乾燥しやすくなります。葉を閉じることで、葉の表面積を減らし、水分の蒸発を防いでいると考えられています。
また、「月光を浴びる量を調節するため」という説もあります。月光は、植物の成長に影響を与えると言われています。就眠運動によって月光を浴びる量を調節し、成長をコントロールしているのかもしれません。
就眠運動は、植物が厳しい自然環境を生き抜くための知恵であると言えるでしょう。