植物の不思議!性転換「セックスリバース」
植物の世界にも、私たち人間と同じようにオスとメスが存在します。動物のように自由に動き回ることができない植物にとって、子孫を残すための方法は様々ですが、その中でも、一つの株に雄しべを持つ雄花と雌しべを持つ雌花を別々に咲かせる植物を「雌雄異株植物」と呼びます。雌雄異株植物は、雄株と雌株がそれぞれ異なる個体として存在し、雄株は花粉を作り出す雄花を、雌株は種子を作る雌花を咲かせます。この雄花と雌花の間で受粉が行われることで、初めて種子ができ、新しい命が誕生します。
身近なところでは、イチョウやソテツ、キウイフルーツなどが雌雄異株植物として知られています。例えば、秋の黄葉が美しいイチョウ並木は、ほとんどが雄株であることをご存知でしょうか?イチョウは、雄株の花粉が風に乗って遠くまで運ばれ、雌株の雌花に届くことで受粉します。しかし、雌株にのみできるギンナンは独特の臭いを放つため、街路樹として植える際には雄株が選ばれることが多いのです。
このように、雌雄異株植物は、雄株と雌株がそれぞれ異なる役割を担いながら、互いに協力し合うことで子孫を残しています。植物の世界の奥深さを感じずにはいられませんね。