接ぎ木栽培の敵?!挫止現象を知ろう
- 挫止現象とは?
スイカやメロンなどのウリ科の植物を育てる際、より丈夫に、そして病気に強くするために、台木と呼ばれる別の植物に接ぎ木をすることがあります。しかし、この接ぎ木をした後、生育が一時的に止まってしまったり、最悪の場合枯れてしまうことがあります。これが「挫止現象」と呼ばれるものです。せっかく丈夫な台木に接ぎ木をしても、この挫止現象が起きてしまっては元も子もありません。一体なぜ、このようなことが起こってしまうのでしょうか?
挫止現象の主な原因は、接ぎ木をした部分(接木部)で、水分や養分の通り道がうまく繋がらなくなるためだと考えられています。台木と穂木(接ぎ木される側)は、それぞれ異なる品種であることが多く、生理的な性質にも違いがあります。そのため、接木部でうまく繋がらず、水分や養分の流れが阻害されてしまうのです。
特に、気温が低い時期や湿度が高い時期は、挫止現象が起こりやすいと言われています。これは、気温や湿度が植物の生理的な活動に大きく影響するためです。
挫止現象を防ぐためには、適切な温度管理や湿度管理はもちろんのこと、接ぎ木の技術を向上させることが重要です。また、最近では、挫止現象が起こりにくい台木の品種も開発されています。
挫止現象は、ウリ科の植物を接ぎ木栽培する上で、避けては通れない問題です。しかし、その原因や対策をしっかりと理解することで、挫止現象の発生率を抑え、より確実な接ぎ木栽培を行うことが可能になります。