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ユニークな植物の姿~茎節~
- 茎が葉に?植物の体において、茎は一般的に根から吸収した水分や栄養分を葉に送り届け、葉を支える役割を担います。しかし、自然界には驚くような進化を遂げた植物が存在し、その中には「茎節」と呼ばれる一風変わった構造を持つものがあります。茎節とは、まるで茎が葉になりすましたかのように平べったい形に変形し、葉が行う光合成を担うようになったものです。そのため、「葉状茎」とも呼ばれます。一見すると、本当の葉と見分けがつかないほど巧妙に葉の役割を演じています。では、なぜ茎が葉のような形や機能を持つようになったのでしょうか?その理由は、植物が置かれた生育環境と深く関わっています。例えば、乾燥した地域に生息する植物の中には、葉の表面積を小さくすることで、水分蒸発を防ぐために茎節を発達させたものがいます。また、サボテンのように、葉をトゲ状に変化させて、動物に食べられないように進化した植物もいます。このような植物は、光合成の役割を茎節に肩代わりさせることで、過酷な環境でも生き残る術を身につけてきたのです。茎節は、植物の環境適応能力の賜物と言えるでしょう。自然の驚異を感じずにはいられません。 -
挿し穂で増やすコニファー:緑あふれる庭を簡単に
- 挿し穂とは植物を増やす方法には、種から育てる方法や株分けなど、いくつか種類がありますが、その中でも「挿し穂」は、植物の茎や葉の一部を切り取って、土に挿して根を生やし、新しい個体を増やす方法です。この方法は、植物が本来持っている、傷ついた部分を修復して成長しようとする力、つまり生命力と再生能力を巧みに利用したもので、古くから伝わる増殖方法の一つとして、世界中で広く行われています。挿し穂に適した植物は数多く存在します。木本植物では、美しい花を咲かせるバラやアジサイ、香りが魅力的なラベンダーやローズマリーなどのハーブ類、また、草本植物では、観葉植物として人気の高いアイビーやポトスなどが挙げられます。これらの植物は、挿し穂によって比較的容易に根を張り、新しい個体になることが知られています。挿し穂の最大の特徴は、親株の遺伝的な特徴がそのまま受け継がれる点です。つまり、挿し穂によって増やした植物は、親株と同じ花の色や形、香り、生育の仕方などを持ち合わせることになります。そのため、お気に入りの花や植物の個性をそのまま残したい場合や、同じ品種を効率的に増やしたい場合に、挿し穂は非常に有効な手段と言えるでしょう。
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