ユリを増やす!木子繁殖のススメ
庭で優雅に咲くユリの花。その美しさに目を奪われますが、実は、地面の下では次の世代へ命を繋ぐ、壮大なドラマが繰り広げられています。主役は「木子」と呼ばれる、小さくても力強い存在です。
木子は、ユリの球根から伸びる茎の途中に作られる、小さな球のようなものです。親球根から栄養をたっぷりともらい、まるで子供のように育っていきます。やがて親球根は役目を終え、土の中で朽ちていきますが、木子は力強く生き続けます。そして、次の春が来ると、土の中で静かに芽を出し、地上を目指して力強く茎を伸ばし始めます。
木子は、親球根の遺伝情報を受け継いだ、まさにユリの分身と言えるでしょう。そして、木子自身も成長し、やがて花を咲かせ、新たな木子を生み出すようになります。このようにして、ユリは世代を超えて、その美しさと命を未来へと繋いでいくのです。
私たちが普段目にすることのない、地面の下の世界。そこでは、木子が静かに、そして力強く、次の世代へと命を繋ぐ役割を担っているのです。