庭師の天敵!ネコブセンチュウ対策
家庭菜園をはじめたばかりの方も、ベテランの園芸家にとっても、植物を健やかに育てることは大きな喜びです。しかし、時には目に見えない小さな生き物によって、その楽しみが脅かされることがあります。その脅威の一つが、まさに「ネコブセンチュウ」です。
センチュウは、土壌中に生息する微小な線虫で、その種類は多岐に渡ります。その中でも、植物に被害をもたらすものが「植物寄生性センチュウ」と呼ばれ、ネコブセンチュウはその代表格です。
ネコブセンチュウは、その名の通り、植物の根に寄生し、まるで「こぶ」のような形状の異常を引き起こします。これは、ネコブセンチュウが分泌する物質によって、根の細胞が異常に増殖してしまうために起こります。こぶができてしまうと、植物は水や栄養分をうまく吸収することができなくなり、生育不良、葉の萎れ、枯死などの深刻な被害をもたらします。
さらに厄介なことに、ネコブセンチュウは広範囲の植物に寄生するため、被害は多岐に渡ります。トマトやナスなどの野菜類、キクやバラなどの花卉類など、多くの植物が被害を受けやすく、一度発生すると、その土壌では連作障害を引き起こす可能性も高くなります。目に見えない小さな生き物ですが、その影響は大きく、家庭菜園にとっても見逃せない脅威と言えるでしょう。