生育環境– tag –
-
植物を育てる光:照度を知る
植物が太陽の光を浴びて育つことは、誰もが知っていることです。しかし、光には「強さ」があり、それを表すのが「照度」です。照度は、光がどれだけ強く当たっているかを表す単位で、「ルクス」という単位を使います。ルクスの値が大きければ大きいほど、光が強く当たっていることを意味します。 例えば、晴れた日の屋外は数万ルクスもの照度があります。曇りの日でも、屋外では数千ルクスの照度があります。一方、室内は屋外に比べて照度が低くなります。窓際であっても、晴れた日で数千ルクス、曇りの日では数百ルクス程度です。さらに、部屋の奥まった場所になると、照度はさらに低くなります。 このように、場所によって照度は大きく異なります。植物には、それぞれ適した照度があります。そのため、植物を育てる際には、置く場所の照度を意識することが重要です。植物に適した照度の場所に置くことで、元気に育てることができます。 -
小さな世界の大きな影響:微気象とガーデニング
- 微気象とは「微気象」という言葉、耳慣れない方も多いかもしれません。これは、読んで字のごとく、「小さな気象」を意味します。 広大な範囲を対象とする一般的な気象とは異なり、微気象は私たちの身近な、ごく限られた範囲の環境変化に焦点を当てています。例えば、家の南側と北側では、日当たりの良さが大きく異なるため、気温にも差が生じます。また、庭木や家の壁は、風を遮る役割を果たすため、その周囲には風の弱い場所や風の流れが変わる場所が生まれます。さらに、地面の舗装や植栽によっても、地面からの熱の反射や水の蒸発量が変化し、気温や湿度に影響を与えます。このように、ほんの数歩移動するだけで、気温、湿度、風速、地温といった気象要素が異なることを、私たちは日常的に経験しています。庭全体や建物周辺といった、このような小さな範囲に見られる気象の違いこそが「微気象」なのです。 微気象は、植物の生育や建物の快適性にも大きな影響を与えます。ガーデニングにおいても、それぞれの植物に最適な微気象の場所を見つけることが、植物を健やかに育てる上で重要になります。
1