米ぬか: 自然の恵みを庭に
- 万能な庭の助っ人
私たちは毎日何気なく口にしている白米ですが、実はあの白い輝きの裏には、「米ぬか」という頼もしい助っ人の存在があります。米ぬかとは、玄米から白米へと精米する過程で取り除かれる、茶褐色の粉のようなものです。一見すると、食用部分を取り除いた残りかすのように思えるかもしれません。しかし、その見た目とは裏腹に、米ぬかには植物の生育を力強く後押しする、たくさんの栄養がギュッと詰まっているのです。
古くから、米ぬかは生活の知恵として、畑や田んぼにまかれ、土を豊かにする肥料として活用されてきました。現代のように化学肥料がなかった時代において、米ぬかは自然の力を借りて作物を育てる、まさに万能な助っ人だったのです。米ぬかに含まれる栄養は、植物の生育に必要なチッソ、リン酸、カリウムの三大栄養素をはじめ、様々な微量要素を含んでいます。これらの栄養素が、土壌の微生物の活動を活発化させ、健やかな土壌作りを助けます。また、保水性や通気性を高める効果も期待できるため、植物が根を張りやすく、すくすくと育つ環境を整えてくれるのです。