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知らずに育ててる? 帰化植物の世界
私たちの身の回りには、緑豊かな自然が広がっています。公園や道端、河原など、あらゆるところで植物を見かけることができますが、その中には、元々は日本の風土には存在しなかった植物たちが、しっかりと根を下ろしていることがあります。 例えば、秋の風物詩として親しまれている、鮮やかな黄色い花を咲かせるセイタカアワダチソウは、北アメリカ原産の帰化植物です。観賞用として日本に持ち込まれましたが、繁殖力が非常に強く、あっという間に全国各地に広がっていきました。また、道端に可愛らしい白い花を咲かせるシロツメクサも、ヨーロッパ原産の帰化植物です。牧草や緑化用として日本に持ち込まれましたが、その丈夫さから、今では日本の風景にすっかり溶け込んでいます。 このように、私たちの身近には、外国からやって来て、日本の環境に適応し野生化した植物たちが数多く存在します。これらの植物は、人間の活動によって、意図的に、あるいは偶然に、遠く離れた地域から日本に持ち込まれ、長い年月をかけて定着していったのです。帰化植物の存在は、私たち人間の活動が、自然環境に大きな影響を与えていることを教えてくれます。そして、在来の植物との競合や生態系への影響など、さまざまな問題を提起しているのも事実です。 -
庭で見つけた!その植物、自生?
- 自生とは? 散歩道で色鮮やかな花を見つけた時や、庭の手入れ中に見慣れない植物を見つけた時、『あれ、この植物って、もともとここに生えていたのかな?』と、ふと疑問に思うことはありませんか? 植物の世界では、人の手を借りずに、自然にその場所で芽を出し、根を張り、育っている植物のことを『自生』と呼びます。種が風に乗って運ばれてきたり、鳥が種を落としていったりと、様々な偶然が重なり、その土地の環境に適応できた植物だけが、自生していくことができます。 コンクリートの隙間から力強く茎を伸ばす小さな草や、古木の枝から垂れ下がるように根を伸ばす植物など、自生の姿は様々です。厳しい環境でもたくましく生きる姿は、感動的でさえあります。 都会ではなかなか見つけることが難しい自生植物ですが、少し足を延ばして山や森に出かけると、その土地ならではの植物と出会えるかもしれません。可憐に咲く花や、個性的な形をした葉っぱなど、長い年月をかけてその土地で生き抜いてきた植物たちの姿は、私たちの心を和ませてくれます。
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