マグネシウム欠乏:植物からのサインを見逃さないで
- マグネシウム欠乏とは
植物が健やかに育つためには、十分な日光と水、そして栄養が必要です。栄養の中でも、マグネシウムは植物の生育に欠かせない要素の一つです。マグネシウムは、人間でいう骨や歯の形成に欠かせないカルシウムと同じように、植物にとっても重要な役割を担っています。
マグネシウムは、植物が光合成を行う際に中心的な役割を果たす葉緑素(クロロフィル)の構成成分です。太陽の光をエネルギーに変換する光合成は、植物が生きていくために必要不可欠なものです。
また、マグネシウムは光合成以外にも、植物体内での酵素の働きを助ける、タンパク質の合成に関与する、根の発育を促進するなど、植物の様々な機能を支えています。
しかし、土壌の状態や栽培環境によっては、植物が必要とするマグネシウムを吸収できなくなることがあります。土壌中に含まれるマグネシウムが少なかったり、酸性雨などによって土壌のpHが変化したりすると、マグネシウムが吸収されにくくなることがあります。また、肥料の与えすぎや水はけの悪さも、マグネシウム欠乏の原因となります。
このように、植物がマグネシウムを十分に吸収できない状態が続くと、様々な生育不良を引き起こします。これがマグネシウム欠乏症です。