植物を蝕む静かな脅威:菌核病
- 菌核病とは?
菌核病は、家庭菜園でもよく見られるありふれた病気ですが、多くの野菜や草花に深刻な被害をもたらすため、注意が必要です。この病気の原因となる菌は、土壌中で冬越しし、気温と湿度が上昇する時期になると活発になります。 特に、梅雨時期から秋口にかけて発生しやすい病気と言えるでしょう。
菌核病は、主に植物の茎の地際や葉柄など、湿度の高い部分を好みます。感染初期は、水に濡れたような病斑が現れ、その後、白色の綿のようなカビが表面を覆うようになります。 さらに病気が進行すると、カビの色は灰色から褐色に変わり、硬い塊を形成します。これが菌核と呼ばれるもので、この菌核が土壌中に残ることで、翌年以降も病気の発生源となるのです。
菌核病に感染した植物は、茎や葉柄が腐敗し、水分の供給が阻害されるため、しおれたり、枯れたりするなどの症状が現れます。 放置すると、植物全体が衰弱し、最悪の場合、枯死に至ることもあります。そのため、早期発見と適切な対策が重要となります。