ナスの「短花柱花」とその対策
夏野菜の代表格であるナスは、家庭菜園でも多くの人々に楽しまれています。ナスといえば紫色を思い浮かべる方が多いでしょう。確かに、私たちが普段目にするナスは濃い紫色のものが多いですが、品種改良によって白や緑色のナスも存在します。
さて、皆さんはナスの花をじっくりと観察したことはあるでしょうか? ナスの花は、全体が紫色で星形をしており、他の野菜と比べてやや下向きに咲くのが特徴です。この控えめな姿の花を注意深く見てみると、中心部に雌しべと雄しべが確認できます。
雄しべは、中心にある雌しべを取り囲むように、複数本が放射状に伸びています。雄しべは花粉を作り出す役割を担っています。一方、雄しべの中心に位置する雌しべは、先端が膨らんでいるのが特徴です。そして、受粉が成功すると、この膨らんだ部分が成長し、私たちが食べるナスの実になるのです。