晩抽性:ゆっくりと花茎が伸びる性質とは?
- 晩抽性とは?植物が成長する過程で、花茎が伸びて花を咲かせる現象を「抽苔(ちゅうだい)」と呼びますが、この抽苔が起こるのが遅い性質を「晩抽性」と言います。 すべての植物に共通する性質ではなく、特に葉や根を食べる葉根菜類において、この晩抽性が重要視されます。一般的に、植物は子孫を残すために花を咲かせ、種子を作ります。そのために、花茎を伸ばして高く成長する必要があるのです。 しかし、私たちが食用とする葉根菜類の場合、花茎が伸びてしまうと葉や根が硬くなってしまい、食用には向かなくなってしまいます。例えば、ほうれん草を例に考えてみましょう。 ほうれん草は、花茎が伸びると葉が硬くなり、えぐみが増してしまいます。 逆に、花茎の成長が遅く、葉が柔らかい状態が長く続くほうが、収穫量も増え、長く楽しむことができます。このように、葉根菜類を栽培する上で、晩抽性を持つ品種を選ぶことは、収穫量や品質に大きく影響する重要な要素と言えるでしょう。