根菜類の生育障害「裂根」を防ぐ!
- 裂根とは?裂根とは、ダイコン、カブ、ニンジンなどの根菜類で発生する生育障害の一つです。文字通り、根が割れたり、ひびが入ったりする現象を指し、品質の低下や収穫量の減少に繋がります。この現象が起こると、見た目が悪くなるため、当然ながら市場価値は下がってしまいます。しかし、問題はそれだけではありません。裂け目から病原菌が侵入しやすくなるため、病気のリスクも高まってしまうのです。では、なぜ根は割れてしまうのでしょうか?主な原因は、生育期間中の急激な水分条件の変化です。乾燥した日が続いて土壌の水分が少なくなった後、まとまった雨が降ったり、大量に水やりをしたりすると、根は一気に水分を吸収しようとします。すると、根の内部組織が急激に膨張し、外側の組織が耐え切れずにひび割れを起こしてしまうのです。土壌の状態も大きく影響します。粘土質の土壌で育てている場合、土壌が固くなりやすく、根の成長を阻害することがあります。その結果、根が土壌の圧力に耐え切れずに、裂けてしまうことがあります。裂根を防ぐためには、日頃から土壌の水分量を適切に保ち、急激な変化を与えないことが重要です。水はけのよい土作りを心掛け、乾燥しやすい場合は、敷き藁やマルチングで土壌の乾燥を防ぎましょう。また、肥料は適切な量と時期を守り、過剰な施肥は避けるようにしてください。