土の中で育つ不思議な茎: 根茎
- 根茎とは植物の体の一部である茎は、通常は地上で成長し、葉を支えたり、根から吸収した水分や養分を植物全体に送る役割を担っています。しかし、中には、土の中や地表近くを水平に伸びる茎もあります。これを地下茎といいますが、根茎はこの地下茎の一種です。根茎は、一見すると根とよく似ていますが、根とは異なる点がいくつかあります。まず、根茎には節と節間があります。節とは、葉や芽が出る部分のことで、節と節の間を節間といいます。根には節や節間はありません。また、根茎は葉をつける性質があります。根茎から直接葉が生えてくることもあれば、地上に茎を伸ばして、その茎に葉をつけることもあります。では、なぜ根茎は土の中や地表近くを水平に伸びるのでしょうか?それは、根茎が植物の生存戦略において重要な役割を担っているからです。根茎は、養分を蓄える器官として機能します。厳しい環境下では、地上部の茎や葉を枯らしてしまっても、根茎に蓄えた養分で生き延びることができます。また、根茎から新しい芽を出して、効率的に繁殖することができます。根茎を持つ植物は、私たちの身の回りにもたくさんあります。例えば、ショウガやレンコン、タケノコなどは、すべて根茎です。これらの植物は、根茎に蓄えた栄養をたっぷり含んでいるため、食用としても親しまれています。このように、根茎は植物にとって重要な器官であると同時に、私たち人間にとっても身近な存在なのです。