野菜作りの基礎:純系とは?
- 純系の定義純系とは、同じ遺伝子を持つ植物の集まりのことを指します。これは、まるで生き写しのように瓜二つの双子を想像すると理解しやすいでしょう。双子は全く同じ遺伝子を持つため、顔つきや体つきがよく似ています。純系の植物もこれと同様に、親から子へ、子から孫へと、全く同じ遺伝子が受け継がれていきます。では、どのようにして純系は作られるのでしょうか?例えば、赤い花を咲かせる植物があるとします。この植物を長い年月をかけて、自身の花粉で受粉させ続けるとどうなるでしょう? 赤い花を咲かせる遺伝子だけが、代々受け継がれていくことになります。こうして生まれた子孫は、全て赤い花を咲かせるようになるのです。純系の特徴は、外観や性質が非常に均一であることです。赤い花の例で言えば、花の色だけでなく、花の大きさや形、さらには植物の高さや葉の形まで、親とほぼ同じ特徴を持つようになります。これは、農業や園芸において、安定して品質の高い作物を栽培する上で、非常に重要な要素となります。しかし、純系は外部からの遺伝子の影響を受けやすいという側面も持ち合わせています。例えば、他の品種の花粉が混入すると、純系ではなくなってしまいます。そのため、純系を維持するためには、他の品種と隔離して栽培するなどの注意が必要となります。