施設栽培の大敵!塩類濃度障害を防ぐ土づくりのコツ
- 塩類濃度障害とは?
家庭菜園でもおなじみの化学肥料。植物の生育に必要な栄養分を手軽に供給できる便利なものです。しかし、施設栽培で化学肥料を継続して使用すると、土壌中に塩類が蓄積し、植物に悪影響を及ぼすことがあります。これを塩類濃度障害と呼びます。
塩類濃度障害は、土壌中の塩類濃度が高くなることで、植物が水分を吸収しにくくなる現象です。まるで水不足のような状態に陥り、植物は元気をなくしてしまいます。土壌中の塩類は、主に化学肥料に含まれる窒素、リン酸、カリウムなどの成分が分解されずに蓄積することで増加します。
塩類濃度障害が発生すると、初期症状として葉の先端が枯れたり、葉の色が薄くなったりします。進行すると、生育が遅延し、最終的には枯れてしまうこともあります。また、根が傷んでしまい、栄養吸収自体も阻害されるため、病気に対する抵抗力も弱くなってしまうのです。
塩類濃度障害は、目に見える症状が現れてからでは対策が遅くなってしまうこともあります。日頃から土壌の状態をよく観察し、適切な肥料管理を心がけることが大切です。