F1品種で均一な植物を育てよう!
- F1品種とは?異なる特徴を持つ純系の親同士を交配させてできる一代目の品種のことを、F1品種(一代交配品種)と呼びます。身近な野菜や花卉の多くがこのF1品種にあたります。では、なぜF1品種が多く作られるようになったのでしょうか?そこには、F1品種ならではの優れた特徴があるからです。まず、F1品種は両親の優れた性質を受け継ぐため、生育が旺盛で、病気にも強い傾向があります。これは、農家の方にとっては栽培の手間が省け、収穫量も見込めるという大きなメリットになります。また、消費者にとっても、形や大きさ、品質が揃ったものが安定して手に入るという利点があります。さらに、F1品種は両親の遺伝子が組み合わさることで、親よりも優れた形質が現れることがあります。例えば、より甘くて大きな果実を実らせたり、花の色が鮮やかになったりすることがあります。 このように、多くの優れた特徴を持つF1品種ですが、種を採って育てても同じ性質を持つとは限りません。これは、F1品種の次世代では、両親から受け継いだ遺伝子が複雑に組み合わさり、様々な形質が現れてしまうためです。安定した品質を保つためには、毎年新たに種を購入する必要があります。F1品種は、生産者と消費者の双方にとって多くのメリットをもたらす画期的な品種改良技術と言えます。