遅霜から植物を守ろう!
- 遅霜とは?春の訪れとともに、暖かい日差しや花々を感じ、冬の寒さもようやく過ぎ去ったと感じる頃、突如として訪れるのが「遅霜」です。これは、春の暖かさに油断した私たちの心を、冬の寒さで再び凍りつかせるような現象と言えるでしょう。遅霜とは、春の暖かさで気温が上昇した後、最後の霜が降りる平年値よりも遅い時期に、再び気温が氷点下まで下がり、霜が降りる現象を指します。 つまり、本来であれば霜が降りる心配のない時期に、まるで冬の再来のように霜が降りてしまうのです。遅霜は、主に移動性高気圧に覆われて晴れた日の夜から明け方にかけて発生しやすくなります。日中は暖かい日差しで気温が上がっても、夜は雲がないため地表の熱が上空に逃げてしまい、放射冷却と呼ばれる現象によって気温が急激に低下するのです。遅霜が発生しやすい時期は地域や年によって異なりますが、関東地方では一般的に4月から5月上旬にかけて注意が必要です。せっかく芽吹いた植物や花も、この時期に遅霜に見舞われると、霜によって細胞が破壊され、枯れてしまうことがあります。