植物の成長を操る「腋芽」
- 植物の隠れた才能「腋芽」とは?植物が成長していく上で、欠かせない役割を担うのが「芽」です。 茎の先端に位置する「頂芽」は、植物を上へ上へと成長させる原動力となります。私たちが普段目にし、成長を実感しやすいのも、この頂芽の働きによるものです。一方、葉の付け根にひっそりと存在する「腋芽」は、普段は眠っていることが多く、その存在に気付くことは少ないかもしれません。しかし、腋芽は決して脇役ではありません。むしろ、植物の成長を左右する、隠れた才能を秘めているのです。腋芽は普段は眠っていますが、ある条件が揃うと目を覚まし、成長を始めます。例えば、頂芽が病気や虫害、剪定などで失われてしまった場合です。 頂芽を失った植物は、腋芽を成長させて新たな芽や茎を伸ばし、再び成長を始めるのです。また、植物の種類によっては、積極的に腋芽を成長させることで、枝数を増やし、より多くの花を咲かせる「摘心」と呼ばれる剪定技術も存在します。このように、腋芽は植物の再生力や繁殖力を支える、重要な役割を担っていると言えるでしょう。