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植物の成長を支える「根毛」の秘密
- 根毛ってどんなもの? 植物の根をよく見ると、先端部分が白っぽくなっていることに気づきますか? 根の先端は「根冠」と呼ばれる帽子のような構造で覆われており、その少し上に、肉眼ではほとんど見えないほど細かな毛のようなものが無数に生えています。これが「根毛」です。 根毛は、表皮細胞と呼ばれる根の表面にある細胞の一部が、まるで髪の毛のように細長く伸びたものです。顕微鏡で観察すると、その長さは実にさまざま! 土壌の環境によって、長く伸びたり、短く留まったりと、柔軟に変化します。 根毛の役割は、土壌の中から水や養分を効率よく吸収することです。 土壌の中には、植物の成長に必要な水や養分が溶け込んでいますが、その量は決して多くありません。 そこで、根毛は表面積を大きくすることで、限られた水や養分を効率よく吸収しているのです。 まさに、根毛は植物が力強く育つための、土壌からの贈り物を受け取るための、大切な器官と言えるでしょう! -
植物を育む土の中の共生者:菌根菌
- 菌根菌とは菌根菌とは、植物の根に共生する菌類のことです。肉眼では確認しづらいほど微小な生き物ですが、土の中で植物と深い関係性を築き、お互いに支え合って生きています。まるで植物の根を優しく包み込むように広がり、土壌中の栄養分を植物が吸収しやすいようにサポートする役割を担っています。 例えるならば、菌根菌は植物にとって、広大な土壌から効率よく栄養分を集めてくる頼りになるパートナーのような存在です。植物は光合成によって自ら栄養を作り出すことができますが、土壌から吸収する栄養分も欠かせません。菌根菌は、植物だけでは吸収しにくいリン酸や窒素などを、その細い菌糸を使って効率よく吸収し、植物に供給します。 一方、植物は菌根菌に対して、光合成で作り出した糖類を提供することで、菌根菌の生育を助けます。このように、菌根菌と植物は、お互いに必要なものを供給し合うことで、厳しい自然環境の中で共に生き抜くための共生関係を築いているのです。
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