高冷地栽培:涼しい夏を活かす gardening
- 高冷地栽培とは高冷地栽培とは、文字通り標高の高い地域で行う栽培方法のことを指します。一般的に標高700~800m以上の場所が「高冷地」と呼ばれ、それより低い400~700m程度の場所は「準高冷地」と呼ばれます。 高冷地は、平地と比べて夏場でも涼しいという気候的な特徴があります。これは、標高が100m上がるごとに気温が約0.6℃低下するからです。平地では夏の暑さのために生育が難しい作物でも、高冷地であればすくすくと育ちます。 この涼しい気候を活かして、平地では育てるのが難しい作物を栽培するのが高冷地栽培です。高冷地栽培のメリットは、涼しい気候だけではありません。高冷地は、昼夜の寒暖差が大きいのも特徴です。この寒暖差が大きいと、作物の生育がゆっくりとなるため、甘みや旨みが凝縮された美味しい作物が育ちます。 また、高冷地は、空気や水が綺麗で、病害虫が少ないという利点もあります。そのため、農薬の使用量を抑えることができ、安心・安全な作物を生産することができます。代表的な高冷地栽培の作物には、キャベツ、レタス、白菜などの葉物野菜、大根、人参、ごぼうなどの根菜類、じゃがいも、トマト、きゅうりなどの果菜類など、様々なものがあります。これらの作物は、高冷地で栽培されることで、平地で栽培されたものよりも、味が濃く、香りが高く、食感が良いと評価されています。