遺伝子組換え技術:食の未来を担う?
- 遺伝子組換えとは遺伝子組換えとは、生物がもつ遺伝子の組み合わせを変える技術のことを指します。まるでパズルのように、ある生物の遺伝子の一部を切り取り、別の生物の遺伝子に組み込むことで、新たな性質を持つ生物を生み出すことができます。例えば、害虫に強いトウモロコシを作る場合を考えてみましょう。従来の品種改良では、害虫に強い性質を持つトウモロコシの品種を掛け合わせて、より強い品種を生み出す方法が一般的でした。しかし、この方法では長い年月と労力が必要となります。一方、遺伝子組換え技術を用いると、害虫に対する抵抗力を持つ遺伝子を特定し、その遺伝子を持つ細菌などから取り出して、トウモロコシの遺伝子に組み込むことができます。このようにして作られたトウモロコシは、短期間で害虫への抵抗力を獲得することができるのです。遺伝子組換え技術は、農作物の品種改良だけでなく、医薬品開発など、様々な分野で応用されています。例えば、ヒトのインスリンを作る遺伝子を大腸菌に組み込み、インスリンを大量に生産する技術などが実用化されています。このように、遺伝子組換え技術は、私たちの生活に大きく貢献する可能性を秘めていると言えるでしょう。